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☆遠藤周作の小説・随筆・そして宿題

メメントモリ
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私の本棚は、ずいぶんと偏りがあります。

あ・・・本棚が傾いているのではなく、内容の傾き。(笑)

本棚自体は、重さに耐えて頑張ってくれています。

そろそろ、整理しないとねぇ~。

覗いてみると遠藤周作のものが、何冊か、ありました。

今日は、遠藤周作について、つぶやいてみます。

なんとなく親近感を覚える作家

遠藤周作は、勝手に、昔から親しみを持っていました。

若い頃の私は、佐藤愛子が大好きで、たぁくさんのエッセイを読んでいました。

(佐藤さんのエッセイは、なんだか、読後、スッキリするのです。ストレスが発散できるぅ♪)

そこに、たびたび登場したのが、佐藤愛子の作家仲間、遠藤周作。

かなり、親しくされていたようで、佐藤さんのエッセイから受ける遠藤さんの印象は、

深い小説を書く人とは思えない、お茶目な、いたずら好きなおっちゃんとの印象がありました。

余談ですが、私の中高時代と同じ通学沿線に、遠藤さんの学校、佐藤さんの学校もありました。

彼が洗礼を受けた夙川教会も何度か訪れたことがあり、彼が住んでいた仁川は、私も叔母の家に居候していたエリアです。

遠藤さんも佐藤さんも私の親の世代。

時代は、かなり異なりますが、そんな地理的背景から、私が勝手に身近に感じていたのだと思います。

狐狸庵先生として、彼が出されたユーモア小説。彼のユーモア好きも私の嗜好に合う。笑

そんなこんなで、恐れ多い名作家、遠藤周作に親近感を覚える私です。

「沈黙」にみる信仰心と人間の弱さ

沈黙は、あまりにも有名な遠藤氏の名作です。

本も読みましたし、映画にも感動しました。

先日、日本人の信仰心について、つぶやきました。

カトリックの学校に通い、仏教、禅の考え方が好き、神道もいいよね。。。。と、何でもありの私。

それはそれで、良し!としているのですが、

その反面、日本人の中にも、しっかりと信仰を持っている人が、もちろんいて、私は羨ましいなと。。。

「沈黙」を通しての信仰心、命がけで神を信ずる人達。信仰とは何かを考える作品でした。

辛く苦しい状況にいる信者たちが問いかけても、神は何も言わない。

沈黙を貫く神・・・小説のタイトル「沈黙」 短い単語に含まれる大きく深い意味。

そして、人間の弱さがテーマになっている作品でもあります

まだ、この作品に触れていない方、もし、良ければ、小説も映画もお勧めです。

色々と考えさせられる作品です。

「死について考える」遠藤周作

「死について考える」「生き上手、死に上手」・・・こんなタイトルの本も並んでいます。

印象的な箇所があります。

交通安全祈願や家内安全など、現世利益を願う宗教について触れています。

本来の宗教は、子供が白血病になり、一所懸命に神様にお祈りしたけれども子供は死んでしまった。神なぞ何だ、と神を憎む、神も仏もあるものか、というところから宗教は始まるのではないでしょうか。

「死について考える」遠藤周作

私も、手を合わせるとき、現世利益をすぐに念じてしまいます。悲しい人間の性・・・⤵

それを超えて、手を合わせる。それって、大いなるものに対する畏敬の念ということなのでしょうね。

私の身近な人も、「初詣なんか、行くものか!一所懸命、願った年に愛する人が亡くなった」と言います。

気持ち的には、本当にそうですよね。あんなに願ったのに。。。。

私も夫の癌が見つかった時、お百度参りをしました。必死でした。でも、亡くなってしまった⤵

現世利益を超えて、手を合わせることができればいいなと思っています。

遠藤周作の考え方は、やっぱり、深いなぁ。

遠藤周作の「宿題」

遠藤周作が亡くなったのが、1996年。

私の夫が亡くなったのが2000年。

死別後、苦しさから逃れるため、色々な書物を貪り読んでいた私。

その時に読んだ1冊が、遠藤順子(周作の奥様)の「再会・・・夫の宿題 それから」でした。

2000年に発行されています。タイムリーです。

遠藤周作は、妻に何の宿題を残したのでしょうか。

この本の中で、3つの宿題について書かれています。

① 死は終わりではない

② 心あたたかな医療

③ 日本人の心に届くキリスト

配偶者を亡くされた方にも、お勧めの本です。

この本の最後に、瀬戸内寂聴との対談が掲載されています。

その中で、「遠藤周作は、人間が作った宗派を超えて、もっと大きい世界があると思っていたはず」と書かれています。

やっぱり。。。。。

私の意見と一致!(←スンマセン、偉そうに。若輩者のシニアが何を言う!(笑))

未読の「影に対して」

NHKの番組で、未発表の遠藤の作品が見つかったことを知りました。

「影に対して」

ぜひ、読んでみたいと思っているのです。

父親と母親の離婚、その母親をめぐる自分がテーマだそうです。

母との別離・・・死別、離婚と異なる部分もありますが、私の人生の大きな、苦い経験と重なります。

母と息子、母と娘。少し、立場の違いもあるかもしれませんが、それも含めて楽しみです。

近いうちに、読んでみます。

また、感想をブログに載せようと思います。

今日は、遠藤周作についてつぶやきました。

遠藤の生死に関しても考え方、共感できる部分が大きいです。

シニアになった今、ブログを書くにあたって、改めて、遠藤と向き合えたことを嬉しく思います。

今日も最後まで、お付き合い頂きまして、有難うございました。では、また。

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