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私の本棚は、ずいぶんと偏りがあります。
あ・・・本棚が傾いているのではなく、内容の傾き。(笑)
本棚自体は、重さに耐えて頑張ってくれています。
そろそろ、整理しないとねぇ~。
覗いてみると遠藤周作のものが、何冊か、ありました。
今日は、遠藤周作について、つぶやいてみます。
なんとなく親近感を覚える作家
遠藤周作は、勝手に、昔から親しみを持っていました。
若い頃の私は、佐藤愛子が大好きで、たぁくさんのエッセイを読んでいました。
(佐藤さんのエッセイは、なんだか、読後、スッキリするのです。ストレスが発散できるぅ♪)
そこに、たびたび登場したのが、佐藤愛子の作家仲間、遠藤周作。
かなり、親しくされていたようで、佐藤さんのエッセイから受ける遠藤さんの印象は、
深い小説を書く人とは思えない、お茶目な、いたずら好きなおっちゃんとの印象がありました。
余談ですが、私の中高時代と同じ通学沿線に、遠藤さんの学校、佐藤さんの学校もありました。
彼が洗礼を受けた夙川教会も何度か訪れたことがあり、彼が住んでいた仁川は、私も叔母の家に居候していたエリアです。
遠藤さんも佐藤さんも私の親の世代。
時代は、かなり異なりますが、そんな地理的背景から、私が勝手に身近に感じていたのだと思います。
狐狸庵先生として、彼が出されたユーモア小説。彼のユーモア好きも私の嗜好に合う。笑
そんなこんなで、恐れ多い名作家、遠藤周作に親近感を覚える私です。
「沈黙」にみる信仰心と人間の弱さ
沈黙は、あまりにも有名な遠藤氏の名作です。
本も読みましたし、映画にも感動しました。
先日、日本人の信仰心について、つぶやきました。
カトリックの学校に通い、仏教、禅の考え方が好き、神道もいいよね。。。。と、何でもありの私。
それはそれで、良し!としているのですが、
その反面、日本人の中にも、しっかりと信仰を持っている人が、もちろんいて、私は羨ましいなと。。。
「沈黙」を通しての信仰心、命がけで神を信ずる人達。信仰とは何かを考える作品でした。
辛く苦しい状況にいる信者たちが問いかけても、神は何も言わない。
沈黙を貫く神・・・小説のタイトル「沈黙」 短い単語に含まれる大きく深い意味。
そして、人間の弱さがテーマになっている作品でもあります
まだ、この作品に触れていない方、もし、良ければ、小説も映画もお勧めです。
色々と考えさせられる作品です。
「死について考える」遠藤周作
「死について考える」「生き上手、死に上手」・・・こんなタイトルの本も並んでいます。
印象的な箇所があります。
交通安全祈願や家内安全など、現世利益を願う宗教について触れています。
本来の宗教は、子供が白血病になり、一所懸命に神様にお祈りしたけれども子供は死んでしまった。神なぞ何だ、と神を憎む、神も仏もあるものか、というところから宗教は始まるのではないでしょうか。
「死について考える」遠藤周作
私も、手を合わせるとき、現世利益をすぐに念じてしまいます。悲しい人間の性・・・⤵
それを超えて、手を合わせる。それって、大いなるものに対する畏敬の念ということなのでしょうね。
私の身近な人も、「初詣なんか、行くものか!一所懸命、願った年に愛する人が亡くなった」と言います。
気持ち的には、本当にそうですよね。あんなに願ったのに。。。。
私も夫の癌が見つかった時、お百度参りをしました。必死でした。でも、亡くなってしまった⤵
現世利益を超えて、手を合わせることができればいいなと思っています。
遠藤周作の考え方は、やっぱり、深いなぁ。
遠藤周作の「宿題」
遠藤周作が亡くなったのが、1996年。
私の夫が亡くなったのが2000年。
死別後、苦しさから逃れるため、色々な書物を貪り読んでいた私。
その時に読んだ1冊が、遠藤順子(周作の奥様)の「再会・・・夫の宿題 それから」でした。
2000年に発行されています。タイムリーです。
遠藤周作は、妻に何の宿題を残したのでしょうか。
この本の中で、3つの宿題について書かれています。
① 死は終わりではない
② 心あたたかな医療
③ 日本人の心に届くキリスト
配偶者を亡くされた方にも、お勧めの本です。
この本の最後に、瀬戸内寂聴との対談が掲載されています。
その中で、「遠藤周作は、人間が作った宗派を超えて、もっと大きい世界があると思っていたはず」と書かれています。
やっぱり。。。。。
私の意見と一致!(←スンマセン、偉そうに。若輩者のシニアが何を言う!(笑))
未読の「影に対して」
NHKの番組で、未発表の遠藤の作品が見つかったことを知りました。
「影に対して」
ぜひ、読んでみたいと思っているのです。
父親と母親の離婚、その母親をめぐる自分がテーマだそうです。
母との別離・・・死別、離婚と異なる部分もありますが、私の人生の大きな、苦い経験と重なります。
母と息子、母と娘。少し、立場の違いもあるかもしれませんが、それも含めて楽しみです。
近いうちに、読んでみます。
また、感想をブログに載せようと思います。
今日は、遠藤周作についてつぶやきました。
遠藤の生死に関しても考え方、共感できる部分が大きいです。
シニアになった今、ブログを書くにあたって、改めて、遠藤と向き合えたことを嬉しく思います。
今日も最後まで、お付き合い頂きまして、有難うございました。では、また。
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