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☆泉さんのトークに温かさ。映画『過去負う者』を観て。

本・映画

前回のプログで弾丸スケジュールの1日をアップしました。

その中で、紹介した映画について呟いてみます。

被害者と加害者

「ドキュメンタリー×ドラマ」と言う手法を使い、刑余者(刑罰を受けたことのある人)の社会的背景をテーマに展開する映画でした。

累犯率、2020年は49.1%。調査開始以来過去最高だそうです。

累犯=懲役に処せられた後、その執行をおわり、または執行の免除のあった日から、5年以内にさらに罪を犯して、有期懲役に処せられた者(犯罪白書より)

一度犯罪に手を染めてしまえば、そこから立ち直ることが、何故、難しいのか。

刑余者に、働ける職場が増えるといいなと思っていました。いや、思っています。

でも、この映画を観て、一筋縄ではいかない現実があることを再認識しました。

そして、犯罪被害者のことも、同時に、とっても、気になります。

愛する人を事件で亡くすと言う残酷さ。

わが身に置き換えて考えると、当然、許せない感情が湧きあがるはずです。

繋がる被害者支援と加害者支援

色々なことを考えながら、観終えたのですが、この後、トークイベントが予定されていました。

ゲストの泉房穂さん(前明石市長)、舩橋監督、みやたにさん(キャスト)が、観客からの質問にも、答えながらトークを展開されました。

複雑な気持ちで、少し重たく観終えたのですが、泉さんのトークに、温かいものを感じ、ほっこり。

泉さんは、明石市の子供支援施策で有名ですが、犯罪被害者支援も自分のライフワークだと語られていました。

なので、この映画のトークイベントに駆けつけたと。

国会議員経験者でもあり、市長経験者でもあり、そして弁護士ということは知っていましたが、社会福祉士資格も取得されていたことは知りませんでした。

泉さんが語ります。

「私は、被害者支援に力を入れているが、犯罪加害者を支援をすることで、被害者を生まないと言うことに繋がるのです。循環です。私は犯罪加害者も支援をしています。」

切り離せない問題なんです・・・・・と例の熱いトークを繰り広げられました。

社会的弱者が生きにく世の中は間違っていると。

次々と全国初の施策を実現、被害者支援として賠償金立て替え条例を出されたり(被害者支援)、受刑中に療育手帳を発行できるように進めたりと(加害者支援)。

自分の生い立ちを原動力に立ち上がった熱意と実行力に圧倒されました。

更生・・・まず、生きることが大切

そして、会場から、舞台上の3人に質問。

「もし、犯罪を犯すとしたら、自分はどんな犯罪を犯すと思いますか?」の質問。

舩橋監督、みやたにさん(キャスト)が、返答された後、最後に語られた泉さん。

「私は既に罪人です。そんな貧困の中で生きていました。すでに罪を犯したことがあります」とサラリ。

・・・・・・なんて、正直な人なんだろう・・・・。

泉さんの言葉に、少しうるっとしてしまいました。

色々と話題にあがる泉さんですが、私は好きだなぁ。

なんか、温かさを感じます。

こんなに温かい政治家がいらっしゃるのなら、これからの政治に期待できるかも。

これまで、選挙のたびに、ため息をついてました。

国民の辛さ苦しさに本気で向き合ってくれる政治家・・・

これからの活躍に期待したいものです💓

この映画を2回観ましたとおっしゃった泉さん。

トークイベントに参加し、この映画が更に深いものとなりました。

「更生」という言葉に関しても、泉さんは語られました。

「更生」を「更正」という文字と間違えられることがあります。まず、生きること。正しく生きるのはその次です。そうすれば甦るのです。(甦るの文字にかけて)』

住む家がなくて、仕事がなくて、生きることができなくて、犯罪に手を染めてしまう。

まず、生きること。

個人の資質もあるけれど、社会背景も大きく影響しているとおっしゃる。

「社会的弱者に冷たい政治ではいけないのです!」

一言一言が、胸を打つのです。

泉さんは、強烈なキャラで人気を得ていますが、言葉のひとつひとつ、よく聞いてみると深く重いものがあるのです。

映画の感想と言うより、上映後に展開された泉さんの話が中心になってしまいましたm(__)m

社会的弱者を救う姿が、アンパンマンと重なって見えました。

寒い日でしたが、重いだけではなく、温かいものをもらって映画館を後にした私です。

良き日となりました。

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