昨日は、私たちの結婚記念日。
今年で何年目?と、相変わらず結婚年数を、むなしく(笑)数えたりしています。
心のどこかで、まだ、結婚生活が続いているのかな?
ところで、死別直後は、色々な記念日に、悲しみの大波に襲われたことがあります。
きょうは、悲しみの波・・・について、つぶやいてみようかな。
母の懐かしい香りに
あれは、いつのことだったのかなぁ。。。
母と死別して、1年程度、経っていた頃だったかも知れません。(曖昧で、m(__)m)
友達に囲まれていたおかげで、若かった頃の私は、少しずつ元気を取り戻していました。
高校から大学へと新たな環境にも慣れてきたころ。
たしか、衣替えの時期だったと思います。
タンスを整理していたとき、母がよく着ていた薄手のニットセーターが出てきました。
懐かしさのあまり、頬ずりをしていると、母の香りがしました。
懐かしい香りを感じたとき、突然、悲しみが私を襲い、涙がこぼれてきました。
五感がしっかりと、悲しみを覚えていたのだと思います。
こんな風に、悲しみは、落ち着いてきたと思っていた頃、突然、波のように打ち寄せるのですね。
6月の風が、悲しみを運ぶ
夫との死別後も同じように、身体が悲しみを覚えているんだと実感したことがありました。
辛い入院生活、そして、その後の悲しすぎる別れ。
6月は、私の生まれた月でもあるけれど、辛く悲しい月でもあります。
ちょうど、夫との死別後、1年が経過した頃です。
ふと、どこからか生暖かい、梅雨の時期らしい風が、私を通り抜けました。
その瞬間、「あ~!この感覚。こんな感じだった」と、やっぱり、悲しみが突如、私を襲いました。
死別して何年かは、そんなことが繰り返されました。
ちゃんと、平気なようでも、悲しみは、私の身体が覚えていたんですね。
記念日にも、悲しみの波がやってきた
昨日の結婚記念日、さすがに20年以上経過していると、悲しみの大波に襲われることはありませんでした。
だけど、心の中で、結婚、何年になるか数えている私・・・。(笑)
死別直後は、色々な記念日ごとに、悲しみが私を襲いました。
遺族会でも、記念日のうつ状態について、語られる方が、たくさんいらっしゃいました。
気分が落ち込むので、数か月前から、その日を迎えることが怖いと語られることも。
結婚記念日、命日、誕生日・・・
亡くなった方との思い出の記念日が、死別後は、とても辛いのです。
そして、場合によっては、数年続くことも。
これからの季節、クリスマス、大晦日、お正月。
亡き愛する人がいた時の幸せとのギャップが、悲しみを一層、深めてしまうのかもしれませんね。
「記念日反応」と呼ばれていますが、誰にでもありうることで、正常な反応とか。
悲しみは、打ち寄せる波のよう
ずいぶん、悲しみが和らいできて、「ホッ」とした途端、
ザブーン!と、大波が襲う・・・・そんな事もあるんですね。
私が、ボランティアをしていた自死遺族会での会話。
参加者:「ずいぶん、今月は、楽でした。少し悲しみが和らいできたのかも。」
主催者Tさん:「大丈夫よ!すぐに、また悲しみの大波が来るわよ!」
ドキリとする会話ですが、
大切な我が子を15年以上前に亡くしているTさん。
色々な経験をされているので、そして、経験者だからこそのユーモラスな発言。
Tさんは、知っているのです。悲しみが、波のように打ち寄せることを。
時には、背後から思わぬ大波に襲われることも。
だからこそ、その大波を経験した者同士、共に居ることで、やり過ごましょうと、
自死遺族会を開かれているのです。
悲しみは、波のように、ひいたと思ったら、また打ち寄せる。
そして、いつか、いつの日か、凪る時が、来るのかも。
悲しみを抱えたまま、凪る日が訪れるのかも・・・。
今日は、結婚記念日を迎え、思ったこと。
身体が覚えている悲しみ、記念日に反応する悲しみ、
悲嘆の波についてつぶやいてみました。
最後まで、お付き合い頂いて有難うございました。では、また。
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