オーバードーズ(市販薬の過剰摂取)について、精神科医の松本俊彦先生の話が新聞に載っていました。
松本俊彦先生と言えば、
グリーフケアの勉強をしていた頃、何度かセミナーで、お話を拝聴する機会がありました。
その後も、とある地域の自死遺族会が主宰されたセミナーでも、ゲスト出演され、先生の話が聴きたくて、独りで参加したことがあります。
今から、15年ほど前、私が50歳の頃の話です。
新聞で拝見した先生は、今もイケメンですが、当時もピチピチのスリムパンツに身をつつみ、おしゃれに整えた眉が印象的でした(笑)
「この先生、ええこと、言いはるなぁ」←当時の、私の率直な感想でした。
今、若年層でオーバードーズ(市販薬の過剰摂取)が広がっているようです。
生き辛さを抱えていたり、人生の大半を虐待やDV被害者として生きてきた人に多いとのこと。
心の痛みを自分で和らげる「自己治療」してしまうのだとか。
「今、辛い人に正論は届かない」でも呟いたことがありますが、
説教や、排除は、何の解決策にも繋がらないようです。
松本先生は、語られています。
『日本は、薬物乱用防止のため、「ダメ。ゼッタイ。」「1回やったら人生おしまい」といった教育を続けてきた。「人生おしまい」なのは、こうした教育による差別や偏見によって孤立し、人生が破綻してしまうこともある』と。
私のような凡人は、外側からみえる現象だけを捉えてしまい、その奥深いところにある問題を見つめることが、なかなか、できません。
今、おこっている現象の奥をみつめることって、難しいけれど、大切なんですね。
困った現象(OD、自傷行為、各依存症などなど)は、支援につながる入場券だと松本先生は語られています。
ODをしたことを伝えられたら、「正直に言ってくれてありがとう」と伝えることが大切。
支援につながる入場券なんだと。
行き過ぎた「予防啓発」「説教」は、差別や偏見の温床になり、当事者がSOSを出せず孤立しかねないと。
薬局が激増してきたことも背景の一つだそうです。
法律による販売規制が急務。繰り返される行為は、死に至る可能性があり、減薬や、安全に使う方法が必要なこと。
そのためには、専門家の力が、必要となってくるのでしょう。
薬の専門家と、信頼できるこころの専門家
入場券を持っていると知ったら、専門家の入り口に案内することって、重要なんですね。
なかなか、難しいことだけれど。。。。
少しずつ手放すよう支援、安心して話せる場所へ
大切なことなんですね。
困った行為の裏には、本人が困っている現象がある。
そんなことを改めて、教えていただいた記事でした。
人のこころは、複雑です。
支援につながる入場券を持っている人、心が悲鳴をあげている人たちが、孤立せず、安心して語れる場が少しでも広がりますように💕
そんな風に思えた記事でした。
コメントなし