子どもの頃から、本が大好きでした。
両親が揃えてくれた童話、文学全集。。。
本を読みながら、ひとりの世界に浸ることが多かったような。
夫が亡くなった後、貪るように本を読みました。
どこかに、死別の悲しみや、苦しみから脱出する方法が載っていないか、探し求める日々でした。
今日は、そんな事、つぶやいてみようかな。
死ぬ瞬間 E・キューブラー・ロス
私が死をテーマにした本を、初めて手にしたのは、19歳の頃。
高校生の時に、母との突然の別れがありました。
朝まで元気(??・・・心は元気ではなかったけれど・・・)だったのに、
夕方にはあちらの世界に旅立ちました。突然の別れ。
大好きな母でした。美しく、おしゃれでユーモアがあって、料理が上手で・・・
自慢すると止まりません。(ごめんなさい。身内の自慢、お許しください。)
唯一の弱点は、メンタル面がとても弱かったこと。
母の死が、初めての愛する人との別れでした。
受験生だった私は、夜になると母の写真を出してきては、大泣きをしていました。
もちろん、勉強どころではありません。
英語や日本史を覚えるよりも、人間って死んだらどこへ行くの?肉体は存在しないけれど、
魂は???などなど、一人で答えのない問いを自分自身に向けていました。
第一、第二志望の大学は当然、不合格。それでも私を救ってくれた(笑)大学に通うことができました。
大学からの帰り、駅の近くの書店で、「死ぬ瞬間」と言うタイトルに目がいきました。
まさか、後々(30年後)、グリーフケアを勉強するときに何度も耳にする有名な本だとは、当時は知る由もありません。
ただただ、タイトルに目が奪われて、衝動的に買いました。
死ぬ瞬間の母の気持ちが、読めばわかるような気がして。
結局、私が想像していた内容とは、全然、違ったことに、がっかりした記憶があります。
病死とその過程における患者の気持ち・・・・突然、亡くなった母と重ねることはできませんでした。
有名な本とは知らずに買ったのですが、後々の勉強に使うなんて。これも「意味ある偶然の一致」かな?
でも、とても19歳が好んで買うタイトルの本では、ないですよね。
貪るように、読んで答えを探す
母の死後、10年が経過。
やがて、私は、心から愛する人と出会い、結婚をしました。
とっても、幸せな16年。喧嘩もしたけれど、必ず話し合いをして仲直り。
少し癖のある人(ごめん!)、いや、大いに癖のある人(ごめん!ごめん!)だったけれど、大好きでした。
でも、やっぱり、別れが来てしまった。今度は、癌という病気が原因で。
当時の私は、小学生、中学生の母親、フルタイムの仕事、たまに父親の遠距離介護。
なんとも忙しい生活でしたが、時間があると(なくても)、本を貪り読みました。
こんなに苦しい思いをして、人はどうやって生きていくのかな?
みんなは、どうしているのかな?
本を読むとそこに答えがあるような気がして、何冊も何冊も。
特に配偶者との別れを経験した人が書いた本を求めていました。
まぁ、結局は、自分の中にしか答えはないのですが。
本による癒し、読書セラピー
人によって、グリーフケアに繋がるものは、色々だと思います。
私の場合、本の力も借りました。読書は確かに私を癒してくれたような気がします。
読書だけではなく、海をみつめて、月を眺めて、花の香で、音楽を聴いて、絵を見て、書いて、語って・・・
様々なものが、グリーフケアに繋がった経験をしています。
またの機会に書いてみたいのですが、心が苦しかった時、私が頼りにしたのは河合隼雄の本でした。
まるで、河合先生と対話しているように、私は本を読みながら、自分をケアすることができました。
今は亡き、河合先生にも感謝をしています。
今日は、「私と本」について、つぶやいてみました。では。
コメントなし