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☆「ロストケア」・・・生きる悲しみと向き合う

メメントモリ

映画「ロストケア」

生きることに向き合い、考えさせられる映画でした。

今日は、映画「ロストケア」を観て思ったことをつぶやきます。

社会派映画に惹かれる私

ドキュメンタリー映画、ヒューマン映画、そして社会派映画が好きです。

昨年から、社会派映画を3本観てきたのですが、

どの作品もテーマは、とっても興味深いのに、何故か、心に響かなかった⤵

ムム・・・これは、ひょっとして、年齢と共に私の感受性が低下してきたのか?とやや不安に。

期待外れが続き、「当分、映画は観んとこ!」と思っていたのに一ヶ月も経たないうちに足が向いてしまいました。

観た映画は、「ロストケア」

やられました・・・・。心が揺れました。

久々、観て良かった・・・・そんな映画でした。

テーマも演出も、そして俳優陣の演技が素晴らしい。

松山ケンイチ、長澤まさみ、柄本明らの迫真の演技。

さすがです。引き込まれました。

さらに、藤田弓子、綾戸智絵、鈴鹿央士などの脇をかためる俳優達の演技も、とても良かった。

社会の穴にはまった人、はまらない人

介護は、今の日本では、大きな社会問題です。

親の介護で仕事を辞め、わずかな親の年金で父子の生活を送っていた殺人犯。

生活が破綻し、SOSを発信しても、事務的対応で社会福祉から拒絶。

すべては、自己責任で終わらされてしまう世の中。

そんな社会の穴にはまった人、そして、運よく穴に、はまらないで生活できる人。

そんな社会問題をえぐりだして、私達に問いかけるのです。

生きていく事、その喜びと悲しみが交錯する現実の世界。

家族だからこその、絆と苦悩。

迫真の演技と共に、「生きること」を私に問いかけてきました。

「生きるって?」 「生きていくことって?」

介護に関わる人の壮絶な生活は、映画の中の話だけではなく、日本のあちこちで、今も展開されていることでしょう。

目を背けたいけれど、背けてはいけないテーマ、

私も、そして、私の家族も、いつ穴に、はまってしまうかも知れないのですから。

ん・・・・・・ 本当に重いテーマです。

エンドロール、音楽「さもありなん」と共に

介護される側の老人の苦悩、そして介護する家族の苦悩。

それぞれを救ったとする殺人犯(松山ケンイチ)の正義。

法の名のもとに殺人犯をおいつめる検事(長澤まさみ)の正義。

正義と正義のバトルが繰り広げられます。この迫力も凄かった。

エンドロールと共に森山直太朗の曲「さもありなん」が流れ、いつの間にか私の目にもうっすらと涙。

何の涙? 

たぶん、人間の、生きる悲しみ、愛、切なさが、複雑に混ざった涙。

生きることの深さと重さに、圧倒されたのかも。

朝一の時間帯、観客は、多くなかったけれど、

エンドロールが終わるまで立ち上がった人は、誰もいませんでした。

それぞれの思いを胸に、映画館を後に去れたのではないでしょうか。

良い映画を観ました。それが、率直な感想です。

やっぱり、映画が好きです。

今日は、ロストケアを観て、人間の生きる悲しみについてつぶやきました。

最後まで、お付き合い下さってありがとうございました。では、また。

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