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☆自然界が心配する、人間達のこれから

本・映画
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映画が好きです。

少々、嗜好に偏りがありますが。。。笑

なぜか、ドキュメンタリーと、ヒューマン系に偏ります。

今日は、昨年秋と今年の春に見た映画の話、それに関係する本、

そこから考える昭和の光と闇についてつぶやきます。

映画『MINAMATA』を観て

ずっと前から、水俣病に関心がありました。

何故? たぶん、被害者が私と同年齢だから? 

それとも、テレビでドキュメンタリー番組を見たことがきっかけだったのでしょうか。

はっきりと、覚えていないのですが、私が気になってきた社会問題のひとつです。

昨年は、ジョニーデップ主演の「MINAMATA」の映画を観ました。

こちらは、水俣を撮り続けた外国のカメラマン、ユージン・スミスが主人公。

1枚の写真が、世界にむけ発信した日本の公害問題。「水俣」からのメッセージ

事実に基づいた映画でした。

私は、昭和中盤に生まれ、高度成長時代と共に成長。

昭和の良き時代、その恩恵に預かってきました。

実はその陰に、問題も山積。それは、今の環境問題へと繋がっています。

そして、この問題は、これからも、続いていくのですよね。

昭和に受けた恩恵、光に隠れた闇の部分。

「昭和は良い時代だったねぇ~。」などと、呑気なことは、言えなくなってしまいます。

映画『水俣曼荼羅』

今年観た映画、『水俣曼荼羅』・・・この映画、な、な、なんと372分。 6時間12分です。

長い? 長いはずですが、あっという間でした。 時間の感覚ってホントに不思議。

ですが、水俣病と闘ってきた人たちの人生の時間に比べると、ほんの一瞬とも言えるのですね。

映画の力が加わり、アッと言う間の372分でした。

ドキュメンタリーですので、そこに登場する人たちは実在するし、実際に起こった事実を長きに渡り、カメラが記録しているのです。

水俣病被害者とその家族、支援者、原因を追究する大学病院の医師、加害者側の人間・・・

色々な角度からカメラが回る。まさに曼荼羅の図のような世界。

悲しいだけ、怒りだけ、悔しさだけの映画では、なかったことも、特徴だと思います。

被害者女性のあるがままの感情、恋愛に関する微笑ましい場面があり、印象的でした。

それぞれが背負い、引き受ける人生、温かい人間関係。

さまざまな角度から、「人間」を表現しているのです。

人間って・・・と思わず考えてしまう映画でした。

石牟礼道子さんの『苦海浄土』

水俣病と言えば、石牟礼道子さんの著書『苦海浄土』が、有名です。

「患者の代弁者となって、本を描かれ、その悲劇を世に知らしめた」と本の帯に書かれています。

石牟礼道子さんが、水俣で患者と接するテレビ番組を見たことがあります。

パーキンソン病で震える身体、全身で患者と接している姿、そこに流れる温かい空気感。

寄り添うこと・・・石牟礼さんの寄り添われている姿に感動したことを覚えています。

その独特の語り口、水俣の言葉で語られる石牟礼さんは、作家とか、支援者を超えて、水俣での生活者としての視点から、この本を執筆されたのですね。

苦海浄土か、他の本だったのか、テレビ番組だったのか・・・・今、思い出せないのですが、石牟礼道子さんが、次のように語られている場面がありました。(うる覚えなので、正確さにかけます・・・すみません。。。m(__)m)

猫が用を足した後、足で排せつ物に砂をかけます。コンクリートで固められた道で用を足した猫が、足でコンクリートをかき出した後、バツの悪そうな表情で遠ざかっていったと。

猫の本能が、コンクリートでは、上手く働かない。。。。自然が自然でなくなる世界。。。

コンクリートで固められた地面。確かに、歩きやすくなっていて、私たちは大きな恩恵を頂いているのですが、たぶん、地球にとっては、不自然なことなのでしょう。

昭和の光と闇。

コンクリートで固められ、息がしにくいよ!って、地球の悲鳴が聞こえるような気がします。

自然界が心配する、人間達のこれから・・・・

人間が自分たちの利便のために、自然界に手を加えています。

水俣の美しくなった埋め立て地。

そこに、犠牲になった生き物たちを奉ることを市に提案し、石仏を掘り続けた漁師さんがいます。

水俣に生きた漁師さんの言葉が、深いです。

『水俣病』という言葉のなかに、近代文明社会の病んだ姿があるのです。海、山、自然界のことを地球的な規模で多くの人が心配している。その通りだけど、逆に自然界が我々のことを心配していると思う。このままだと人間たちの行く先はどうなるのだと。『まだ目が覚めんのか、お前たちは』と言われている。実は世の中が思っているのと逆で、私たちのほうに願いがかけられていると思う。目覚めてほしいという願いが。

NHK【特集】水俣から考える(1) 漁師・緒方正人さんのことば

水俣問題と共に生きた漁師さん。

苦しく、壮絶な人生を生きられたからこそ、人間含めて、自然界全体を深く捉えられることができるのだなと。

・・・・水俣問題は、まだ終わっていないのです。

今日は、昨年、今年続けて観た映画とそれに関する本から、「昭和の光と闇」について、思ったことをつぶやきました。

今日も、長くなりました。最後までお付き合い下さって有難うございました。では。

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