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☆愛する人のベッドサイドに、一輪の花を

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シクラメンの花がまだ、綺麗いに咲いています。 ピンク色が、可愛い♪

バルコニーには、檸檬色のパンジーと紫のビオラ。

花を愛でていると、なんだか優しい気持ちになります。

今日は、ホスピスで出会ったある男性の話をつぶやきます。

ピンクの色がかわいらし!

訪室を断られた私 ⤵

ホスピスで傾聴ボランティアをしていた時の話です。

脳腫瘍の奥様の傍らで、一生懸命、看病をされていたCさん。

毎日、昼間はずっと、病室で奥様の側にいらっしゃいました。

初めて病室を訪れた時も、座り込むこともなく、奥様の手足をさすり、向きを変えたり、とにかく忙しく動かれています、

初回訪問では、割とお話好きみたいな印象でした。

ですが、次の週、「今日もCさんを訪問しましょうか?」と看護師さんに確認したところ、

「いや、Cさん。アーモンドさんのこと、上品過ぎて、話づらいって言うてはったわ。」

ぎょぎょっ! あんなに話してくださったのに。ぎょえ~!

しかも、私、特に上品でもないと自覚しているのですが・・・何かの間違い‼?

下品でもないと思うけど。(笑笑)

どこで、どう印象を植え付けてしまったのでしょうか。・・・(すまし過ぎたかな⤵)

初対面なので、最初から、馴れ馴れしく会話することは避け、丁寧には接していたと思いますが。

私にとっては、やや、ショックでした。

にもかかわらず、笑う。ユーモアたっぷりのCさん。

ところが、病室の前を通ると、Cさん、廊下に出ていて、笑顔で会釈されます。

私も会釈だけで、別の方のお部屋を訪問していました。

訪室が終わり、廊下を歩いていると、Cさんが、また、顔を出されるのです。また会釈。(笑)

なんだか、会釈だけでは、不自然で、「その後、いかがですか?」と声をかけると、

「中で話す?」と病室に、招き入れてくれました。 ほっ。

前回同様、Cさんは、休むことなく身体を動かし、奥様のお世話をされていました。

前回同様、いろいろとお話をして下さいました。ユーモアたっぷりに。

Cさん:「あんなぁ、毎日、看護師さんが、『べっぴんさん顔、拭きに来ましたぁ。』って入ってくるねんけど、あれ、本心、違うねんで。一字だけ違う。」

私:「?」

Cさん:「『べっぴんさん顔拭きに来ました。』とホンマは、言いたいねんで。(笑笑)」

こんな風に、ユーモアたっぷり。話しながら、いつも、病室を、明るくされていました。

奥様は、植物状態となっていて、会話も、意思疎通もできません。

それでも、少しでも、病室内を明るくされたかったのかなと思います。

奥様の表情は変わらないけれど、きっと心の中で、微笑んでおられたのかも。

入室される看護師さんも、上手にユーモアで返されます。

以前に、ブログで書きましたが、「にもかかわらず、笑う」が、ここでも存在していました。

最初、拒絶されてしまったのですが、その後、気持ちよく招き入れて下さったのは、最初の勘違い?に気が付かれたのかな?

上品じゃないことが、判明したのかな? (笑)

そして、病室訪問は、何度か続きました。

一人で逝かせたくないねん。花は、僕の代わり。

奥様のベッドサイドに、いつも、綺麗な花が一輪挿しに生けられていることに気が付きました。

「いつも、綺麗なお花、これ、Cさんが毎回、用意されているのですか?」と尋ねてみました。

「そうや。昼は、側に居てやれるけど、夜は、帰らなあかん。自分が帰った後、夜中に、もしものことがあったら、そして、その時、誰もいなかったら、可愛そう過ぎるやろ。せめて、一輪の花で、いいから、彼女を見送ってもらいたいなと。その花は、僕の代わりや。」

・・・・

そのCさんの言葉に、私は、胸が、いっぱいになりました。

素敵なご夫婦だなと。

Cさんは、すぐに照れながら、「あたりまえやん、夫婦やからな。」

この言葉、側にいらっしゃる奥様にも、きっと聞こえていたに違いないと、思いました。

もう、Cさんのお顔も忘れてしまいました。

でも、あの病室にあった一輪の花のこと、今でも、時々思い出します。

明るく、ユーモアたっぷりに話されたこと。

たぶん、大変な状況の奥様に、笑いが届くようにとのことだったのかな。

あれから、ずいぶん経ちましたが、私が忘れられない患者家族さんの一人です。

花とユーモア。

ご夫妻の愛の深さが伝わったエピソードです。

ホスピスには、温かさがいっぱいです。

今日も最後までお付き合い頂いて、有難うございました。では、また。

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