桜が綺麗に咲いていた4月のある日の早朝、
二枚の写真と共に、友人からラインが届きました。
写真は、どちらも、彼女の斜め後ろ姿を写していました。
長く伸ばした髪の毛の姿と、ショートヘアにした写真。
「こんな時こそ、決めていたことはやろうと思いました。多分、最初で最後のへアドネーション」
との短い文章も添えられていました。
もともと美しい彼女ですが、
二枚の写真に収まった彼女は、とても美しく、輝いて見えました。
今年の3月に息子さんを亡くされた彼女。
訃報が届いた時、私は、驚きとともに、自分が何もできないことに、ため息ばかりついていました。
「何故?何故、彼女なの?」
人間って、無力だなぁ。。。。。。。
息子さんのご冥福と、そして彼女の悲しみに対して、祈ることしかできなかった私。
いえ・・・・・
「祈り」というものがあって、私自身は、救われました。
祈ることができて、よかった。
毎朝、できるだけ無心になって、祈っていました。
その後も日常に追われ、日々の生活を過ごしていた私ですが、何かの拍子、スッと彼女への思いが心の隙間に入ってきます。
そんな日に送られてきたラインでした。
ヘアドネーションとは、小児がん、先天性の脱毛症、不慮の事故などで頭髪を失った子供のため、市民から寄付された髪の毛でウィッグを作り、無償で提供する活動。
~Wikipediaより~
福祉関係の仕事に加え、グリーフケアのボランティア活動もされている彼女です。
「自分より、まず人のため」
そんな彼女への印象は、最初に出会ったときから変わっていません。
もともとヘアドネーションのために、髪の毛を伸ばされていたのだと思います。
「こんなときだからこそ・・・」と、行動に移されました。
息子さんの満中陰法要のとき、
私は、少し離れた場所から、彼女の目を見つめていました。
いえ、見つめることしかできなかったのです。
言葉にならない思い。
そんな思い。。。適当な言葉が浮かばないけれど。。。
「応援しているよ」。。。。という気持ちが、近いかも。
また、別の日の彼女からのライン。
「まさかの坂ばかり・・・・・・」
人生は、本当に、「どうして?」と叫びたくなることの繰り返し。
人それぞれ、大変なことはあるけれど・・・
それは、どうも、平等ではないような気がしています。
何度も、何度も、繰り返し、心の中で叫んでしまった私。
「何故、彼女なの?」と。
少し長めに咲いていた今年のさくら🌸
綺麗な花びらが散っていくのを、いつもより、感傷的に見つめていたアーモンドです。
ブログで文章にすることを少しためらってました。
彼女の悲しみを文章にすることに躊躇して。
色々とあった今年の春の出来事でした。
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